chapter 1

Philosophy

よりよい未来を探究する

私たちは、持続的により良い社会の形成に寄与するために活動します。多様な価値観を持った人々が共生する社会において、かつてのユートピアのように単一の、大きな理想を描くことは困難になっています。

それでも、ほんのわずかであっても、昨日よりも今日、今日よりも明日をよりよい状態へと変えていこうとするプロトピア的な態度は選択できるはず。そのためには、一つひとつの小さな理想を形にしていくことが欠かせません。

経済における人間性の復興であったり、地球環境との共生であったり、多様な文化を育むビジネスの実現であったり、社会課題の解決であったり、と様々な理想が考えられます。

私たちも社会の一員として、社会的インパクトの創出と会社の利益創造を共存させるべく活動しています。そうした活動の背景に、どのような価値観があるのか。このページでは、それを言葉にしてみました。

1-1 . Dual beliefs

核となる2つの理念

Inner Belief

問いの探究

問いの探究
Outer Belief

変容の触媒

変容の触媒

持続可能な社会を実現するためには、一人ひとりの心と体の内側の持続性への配慮も求められます。持続可能な社会をつくるためには、それを担う人々の内面がどうあるべきかも考えなければなりません。

自分たちを駆動するエネルギーが外部からやってくるのではなく、内側から湧き上がる衝動から活動が始まり、それが社会へと接続する。その状態を実現するため、私たちは内面と外面、それぞれの理念を掲げています。

Inner Belief

問いの探究

私たちは、常に問いを持ち、内側から湧き上がる創造的な衝動に従って活動します。同時に、メンバーの一人ひとりが自分の問いを持ち、探究の旅を続けていくことで、自らの連続的な変容を目指します。

Outer Belief

変容の触媒

私たちは、個人や組織、社会が変容していくための触媒であり続けます。私たちが作り出す事業や、発信はもちろん、組織を構成する一人ひとりのあり様が誰かの変容につながるように、私たち自身も変り続けます。自らが変化の起点となり、いずれ大きな変化につながっていくと信じて。

1-2 . Editorship

土台になる5つのあり方

私たちは、会社を小さな社会だと捉えています。複数の人間が集う会社においてあるべき姿を考え、一人ひとりが体現できるようになることと、社会において市民のあるべき姿を体現することは重ねられるのではないでしょうか。

社会も組織も、よりよい状態になるために必要なのは、一人ひとりがあり方を磨き続けること。

一人ひとりがよりよく生きられるように。
人々が集った組織がよりよくなるように。
その先の社会がよりよくなるように。

そんな願いを込めて、5つのあり方を言葉にしています。

Be a thinker. Be the change. Be playful. Be authentic. Be essential.

Be a thinker. Be the change. Be playful. Be authentic. Be essential.

  • Be a thinker

    常に思考を止めず、考え抜こう。新たなことを学び、熟考し、対話し、自分の知性を使う。その積み重ねが、自らが凡庸な悪となることを防ぐ。

  • Be the change

    変化は待っていても起こらない。自分が望む変化に、自分自身がなろう。自分が変わり、主体的にはたらきかけていくことが、周囲を変え、社会を変えることにつながる。

  • Be playful

    「楽観」は意志によるもの。悲観せず、「価値」や「強み」に焦点を当て、実現するためのアクションに集中しよう。その上で、プロセスすらも遊びのように楽しもう。遊びは、人間活動の本質であり、文化を生み出す根源だ。

  • Be authentic

    自分らしくあること。自分の人生の主人公であること。そのために、自分の思いや信念を言語化し、周囲に共有しよう。信念をもった仕事は内発的な動機によって進み、自分を、周囲を変えていく。

  • Be essential

    常に「本質」を追求する。世の中のほとんどのことに価値はないし、人生は短い。『今、自分は正しいことに力を注いでいるか?』と問い続け、自分の人生をかけて取り組む重要なテーマに集中しよう。

1-3 . What we are aiming for

私たちが目指すこと

哲学あるメディアが持続する生態系をつくる

これらの理念やあり方を前提に、inquireはメディアを通じて社会をよりよい方向へと進めていくことを目指しています。環境や組織の変化に応じて、目的も進化していく可能性は大いにありますが、現時点での私たちはこのパーパスを掲げています。

人の持つ創造性や探究心から個性あふれるメディアが次々と生まれ、育っていく。哲学を持ったメディアが増え、成長することで、社会に流通する情報の質が向上し、知が育まれるための土壌が耕される。そう私たちは考えています。

そんな生態系をつくるために、メディアの可能性を拡張するために研究や実験、実践を重ね、領域を横断しながら挑戦していきます。それが多様な文化や経済の成長を促進し、多くの人が自由で創造的に暮らす社会の実現につながると信じて。

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次章へつづく

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