ストレスに対処するための行動「コーピング」を実践するステップ
コーピングとは
コーピングとは一般的に、自らに降りかかるストレス反応やストレッサーへの対応のことを示す。
たとえば、悩みを家族や友人に話したり、一人でカラオケに行ってモヤモヤを発散したり、サウナに行ってゆっくりと疲れを取ったり。これらはすべて自らをストレス反応から守り、回復させることによって自分自身を助けるための対応・工夫である。そうした対応・工夫それ自体が、コーピングと呼ばれている。
コーピングのステップ
ストレスが発生してから対応されるまでの流れは、大きくは以下4つのステップに分かれると言えるだろう。
観察
発見
認知
対応
ここでいう「対応」をコーピングの実践に該当するステップとするならば、その前段階として自身を観察し、疲労やコンディションの好不調を発見し、理由(ストレッサー)を認知する必要性があることになる。マインドフルネスを日常に取り入れたり、ジャーナリングを活用したりすることで、観察〜認知までをより精度高く行うことが、コーピングの質を高める鍵と言えるのではないだろうか。
コーピングを通した経験学習
コーピングを実践し、自分なりに学習を繰り返すことは、ストレスマネジメントの精度向上につながるはずだ。「この種類のストレスには一人カラオケだな」「この大きさのストレスはカラオケでは対応しきれない。思い切って一日休みを取ろう」といったように、大小さまざまなストレスへの対応力が高まり、やがて心身の健康やパフォーマンスの向上へと結びつくに違いない。
コーピングを通じて得た学びを、日々記録しておくことも重要だろう。自分にとってコーピングになると思ったことを積極的にメモしておけば、いざストレスが降りかかってきたときに落ち着いて対応しやすくなる。
そうした積み重ねはレジリエンスの体得、セルフマネジメントの熟達等にもつながる話である。インクワイアでも、メンバーが自分なりのコーピングリストをつくってチームで共有しあうなど、日常のなかでの創意工夫を心がけている。
参考
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