ライティングに関する基礎的な知識・技術の習得を目指すオンボーディングプログラム
千里の道も一歩から。はじめの一歩は、踏み出すこと自体に大きな価値があり、誰においても、いつでも偉大で尊いものです。
ただ、願わくばその一歩が、できる限り偏りのない、間違いの少ない方向であってほしい。歩きやすく、合わなくても引き返しやすい道であってほしい。
楽ではないからこそ、楽しめる道であってほしい――そんな願いから、この「Dojo」は生まれました。
インクワイアでは職種にかかわらず、メンバー全員に「ライティングに関する基礎的な知識・技術の習得」を求めています。そのためのオンボーディングプログラムとして「Dojo」という取り組みを実施しています。
私たちが手がける仕事は多岐にわたりますが、その根底を支えている重要な要素のひとつがテキストコンテンツの作成を中心とした「ライティングスキル」です。ソリューションとして提供する機会の多いこのスキルの本質をメンバー全員が心得ておくことは、クライアントの課題解決に当たる上でとても重要だと捉えています。
3つの要素からなる「Dojo」のプログラム
Dojoの基本構成は「基礎講座」「応用講座」「読書会」の3つの要素で成り立っています。隔週で講座にて、経験値に基づく実践的なスキル及びそれらを安全かつ効果的に行使するためのマインドを学び、その合間に課題図書の読書会を取り入れ、有機的に学習の深化を促進していきます。
基礎を伝えるライティング基礎講座
Dojoの基礎講座は、ライティング初心者に向けた「話を聞いて書くことの基本インプットと実践」のための講座です。
ライターとはどういう職能なのか、ライティングのスキルは社会のどんな場面で生かせるのか……などといった「ライター」という存在を俯瞰して捉えるレクチャーを通して、自分はどんな書き手でありたいのかを問うことから始まり、簡単な取材の実践、インタビュー記事の作成、擬似的な編集作業まで、一気通貫で取り組みます。
応用を学ぶビジネスライティング講座
Dojoの応用講座は、ライティングを生業としていきたい、仕事として長く続けていきたいというモチベーションを持つ中級者向けの、ビジネスライティングのレクチャーに特化した講座です。
インタビュー及びライティングのプロフェッショナルとして、どんな心構えが必要なのか。仕事としてこれらの行為を行なう上で、何を意識し続け、何を気をつけなければならないのか。
ライターとしての「いい仕事」とは、一体どういうものなのか。クライアントや社会に対して責任を持ち、対価を得て、期待以上のパフォーマンスをし続けるライターでいるための思考や矜持を、実践を交えて養っていきます。
ライティング基礎固めの課題図書をチームで読み進める
基礎講座・応用講座の合間に、課題図書の読書会を設定して、基礎的なライティングのインプットに努めます。先人的の贈り物である体系化、文脈化された知識を積極的に取り入れること、そうしたインプットの時間を日常のルーティーンに組み込んでいくことは、学習の促進においてとても重要です。
読書会の形式は回ごとにさまざまで、参加者一人ひとりが「より深い学びを得るには、どういう場づくりをしていけばよいか」を考え、自主的に提案をしていきます。読みにくい本ならば手分けして読み進められるABD読書法を取り入れたり、本の学びの核を抽出するために帯をつくるワークを取り入れたりと、本の学びが最大化されるような工夫をしながら実施していきます。
課題図書は、段階的に初歩から順を追って学びを深めていけるように、五段階に分けています。どの本から読んでもそれぞれの本の素晴らしさが褪せることはありませんが、初心者は一段目から読み進めていくことで、難易度的にも無理なく、着実に学びを積み重ねていけるよう選書しています。
Dojoのプログラムを普及していきたい
これらのプログラムは社内だけではなく、少しずつ外部にも提供するようになってきています。一般向けには、sentenceと連携しながら、有償の講座として提供。自社の発信力を強化しようとしている企業に向けてもカスタマイズしながら講座を実施しています。
静的なインプットがメインの「Dojo」と、実践を振り返りながら学びを深めていく動的な「ライティングコーチ」を合わせて、具体と抽象、理論と実践の行き来を活発にし、ライターとしてのレベルアップを健やかに促進していきます。
私たちは社内でストックされた経験則や知識を体系化し、それを閉じたままにすることなく積極的に外に共有することで、「いい書き手」の母数を増やし、体型的な学習機会の少ないメディア業界のボトムアップに貢献していきたいと考えています。
share it on
Takeshi Nishiyama
コンテンツエディター / ライター / ライティングコーチ
早稲田大学文化構想学部在学中に週刊誌にてライター業を始め、卒業後フリーランスに。物書きという分母で、人のナラティヴを震えながらストーリーに仕立てていくのが生業。inquireでは主にクライアントワークの企画・編集・執筆、コアメンバーを対象としたライティングコーチなどを担当。
早稲田大学文化構想学部在学中に週刊誌にてライター業を始め、卒業後フリーランスに。物書きという分母で、人のナラティヴを震えながらストーリーに仕立てていくのが生業。inquireでは主にクライアントワークの企画・編集・執筆、コアメンバーを対象としたライティングコーチなどを担当。
About
next chapter